鷹巣漁港で遭遇した野良猫その1

鷹巣というところは近くに磯場があって、

そこへ行くにはかなりの体力がいるのだ。

最近鷹巣は好調で釣果に恵まれていた。

だからこの日も何か釣れるだろうと思って

いたが、海は荒れていて、波は被るは

カラスに食料を食べられるは、そんで

何も釣れないはで散々な日だった。

トボトボ車を駐車してあった漁港へ戻る

とどこからか「ニャ〜〜」と言う声が!
その声は決して可愛いというものではなく

ちょっと濁声っぽい「ニャ〜〜」だった。

しかもやたらと長いのだ。

普通の猫が「ニャ〜」だとすると、その猫

は「ニャ〜〜〜〜」ぐらいかな。

やたらと人懐っこく、こちらへやって来た。

「何かくれ〜〜」とでも言いたげだなぁ。

チミには悪いけど、今日は何もないぞ。

またしても魚を撮る筈のカメラでパチリ。

「ニャ〜〜〜」相変わらずよく鳴くなぁ。
ちょっと腰を下ろすと何かもらえると思って

か、こちらへ来て「ニャ〜〜〜」

足に頭を擦りつけ、かわいいやつ。

うちの猫も滅多にしない仕草で、僕の心

を揺さぶってきやがる。

あっちへ行けばついて来て、こっちへ行け

ばまた付いて来る。

なんてかわいいんだぁ〜。

顔はなんだか眉の無い、チ○ピラっぽい

が、愛嬌があっていいねぇ〜。
しかしこんな日に限って何も釣れない…

もうそろそろ別れなければならん。

そう思っていると、その野良はいつの間

にかどこかへ消えていた。

ガリガリ…船を乗せてある木で爪研ぎ。

野良猫の爪研ぎって意外に見かけない

から結構得した気分!?

その後は近くに寄ってこなかったんで

別れを惜しむことなく、良かった。

そういえば、あの猫結構肥えてたな。

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